玄米に含まれるミネラルの栄養効果
玄米に含まれている主なミネラルは、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、リン、鉄、亜鉛、銅、マンガンなどで、特に白米と比べると、カリウムがおよそ2.6倍、マグネシウム約4.7倍、リン約3倍、鉄約2.6倍、マンガン約2.5倍も多く含まれていることが特筆に値します。
ミネラルの中で、人間の体にとって必要不可欠な栄養素は必須ミネラルと呼ばれています。ミネラルは体液量や酸・アルカリ度の調整、筋肉や神経のはたらきの調節や、ビタミンと同様、炭水化物やたんぱく質、脂質などの代謝にも深く関わっています。ミネラルには必要量がごく微量なものもありますが、必須ミネラルはどれも生命維持には不可欠の栄養素です。
また、玄米のミネラルに関しては、玄米に含まれているフィチン酸という成分がミネラルの吸収率が下げ、排出してしまうと言われていますが、玄米のフィチン酸はミネラルの吸収を阻害するというはっきりとした証拠があるわけではありません。
玄米にはマグネシウムが白米と比べて100g当たり約4.7倍と豊富に含まれています。
マグネシウムは人間の体内の半分以上が骨に存在し、カルシウムやリンなどと共に骨を作っています。
マグネシウムの主な働きとしては、体内に約300種類もある酵素の働きを助けることで、炭水化物 、脂質、たんぱく質の代謝に関わっています。酵素は三大栄養素からエネルギーをつくり出す過程で欠かせないため、マグネシウムの働きはエネルギーが作られる際に非常に重要な役割を果たしています。
また、マグネシウムは骨や歯を丈夫に保つことに役立っているため、骨や歯の健康のために欠かせない栄養素です。それに加え、骨や歯の健康にはカルシウムも必要になってきます。マグネシウムとカルシウムはどちらかが偏るように摂るのではなく、バランス良く摂ることが大切です。
ちなみに玄米食を1日に三回摂れば、マグネシウムの1日の必要量を摂取出来ますが、カルシウムは玄米にそれほど多く含まれていないため、副菜として小魚や海藻などを食べて足りないカルシウムを補う必要があります。
玄米には鉄が100g当たり2.1mgと白米に比べて2.6倍多く含まれています。
鉄は身体の全身に酸素を運ぶという大切な役割を果たしています。
体内に取り入れられた鉄は、半分以上が赤血球中のヘモグロビンの成分となり、残りは肝臓に貯蔵されます。この赤血球中のヘモグロビンが酸素を身体全体へ運ぶ重要な役割を果たしていますが、鉄はそのヘモグロビンの構成成分であるため、肺で取り込んだ酸素を全身の細胞や組織に運ぶために非常に重要だと言えます。
また、鉄には血液中の酸素を筋肉に取り込む働きや、骨髄・肝臓などの臓器で貯蔵され、機能鉄が足りなくなると血液中に放出され、代わりの機能鉄として酸素を運ぶ働きなどもあります。
酸素が不足した場合、細胞は様々な代謝をスムーズに行うことができなくなるため、疲れやすくなったり、貧血が起こりやすくなったりします。鉄は貧血を防ぐためにとても重要です。特に現代においては、ファーストフードや加工食品の普及により、知らないうちに鉄が不足し鉄欠乏性貧血などに陥る方が増加しているとされています。貧血だけではなく、鼻水がとまらない、便秘や下痢をしやすいといった不調も、鉄分不足による免疫機能の低下が原因の可能性もあります。
さらに、妊娠中の女性や、女性が授乳する際は、鉄分が不足しがちになるため、こまめに鉄分を補給する必要になってきます。
玄米に含まれている鉄は、肉類など動物性食品に多く含まれているヘム鉄と違い、吸収率が低い非ヘム鉄ですが、非ヘム鉄は体内での必要量に応じて吸収量が変化するとされています。また、鉄を補うために、毎日ヘム鉄が含まれた牛肉を100g以上摂ることは難しいですが、玄米を主食にすることで、不足しがちな鉄分がある程度補えるようになります。
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